The day.

何もかもうまく行かない日は、

本当に全てがうまく行ってないわけではなくて、

うまく行かないことばかり目についてしまって、

それが全てだと思い込んでいるだけだと思う。

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朝起きて、眩暈がひどくて。

昨日回していたはずの洗濯物がエラーで止まっていて。

なんとかもう一度最初から始めようとするのだけれど、

果てしなく時間がかかってしまった。

可燃ごみを捨てに行けば、

得体のしれない茶褐色の液体が他の人のゴミ袋に付着していて、

僕はそれを何の気なしに触れてしまって汚れてしまった。

家に戻ってしっかりと手を洗わなければいけなくなった。

コーヒーショップに行けば長蛇の列。

やっと自分の番が回ってきたかと思えば、

「システムの都合で現金しか承っておりません」

もう少し早い段階で知りたかったなその情報。

お金をおろして戻って、再び長蛇の列に並ぶ。

そして自分の番がくる一人前で突然の割り込みおばさん。

「私はさっきまで並んでいたのよ。トイレに行っていただけよ。」

にっこりと笑って「どうぞ」と促す気丈な僕。

漸く商品が手元に来たかと思えば、

これはティーラテじゃなくて普通のラテじゃないか。

できる限り丁重な口調で申し立てをしたのだけれど、

「仕事を増やしやがって」という顔をされてしまった。

そんな顔しないでくれよ。

僕はカフェインがダメなのだよ。

＊＊＊

何もかもうまく行かない日は、

本当に全てがうまく行ってないわけではなくて、

うまく行かないことばかり目についてしまって、

それが全てだと思い込んでいるだけだと思う。

確かにそうだね。

多分こんな朝のドタバタも、いつもだったら気にもならないと思う。

こんなどうしようもないことよりも、

胸がときめく素敵な瞬間を沢山見つけられていたと思う。

でも今日の僕には無理だった。

どうしてよってたかって意地悪するんだろう、と思ってしまった。

そんな日もあっていいんじゃないかなあ。

優しくなれない日もあっていいんじゃないかなあ。

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僕はやっぱり春が嫌いだ。

早く終わってしまえばいい、こんな季節。